注文住宅購入を考える際、まず考えるべきは「頭金」の問題です。一般的には頭金を用意することが推奨されていますが、なぜ必要なのか、頭金がなければ住宅建設はできないのか疑問に思うことでしょう。この記事では、頭金の必要性や、頭金なしで安心して建築できる方法について解説するので参考にしてください。
注文住宅の頭金とは?建設に必要なお金
注文住宅を購入するときに必要になるのが建築資金です。建築資金を捻出する際にまず意識しておきたいのが「頭金」という言葉です。これは住宅を購入する際に必要な一部の資金を指します。一般的に、注文住宅を購入するには多額の費用が必要です。
一般人にとって住宅は、人生で一番高価な買い物になることが多いため、一括で支払うことが難しく、多くの場合住宅ローンを活用することが一般的です。この際、自己資金を使って購入費用の一部を支払い、残りの金額をローンで支払っていきます。自己資金で購入費用の一部を支払う資金、これが頭金です。
たとえば、注文住宅の総額が4,000万円で、頭金を400万円用意した場合、残りの3,600万円を住宅ローンで借り、支払います。しかし、頭金が必ずしも必要なわけではありません。
頭金を支払うことで得られるメリットと、起こるデメリットを知っておき、適切に選択することが重要です。自己資金と住宅ローンをうまく活用して、理想の住まいを手に入れましょう。
頭金は多いほうがいいといわれている理由
住宅を購入する際、頭金の金額はどれくらいが適切なのでしょうか。一般的には、頭金は多いほうがいいといわれています。ここでは、頭金が多いことが推奨される理由を確認していきましょう。まず、頭金を多く支払うことで得られる最大のメリットは、住宅ローンの借入額を減らせることです。
住宅ローンの借入れが高額になると、月々の支払額も高くなり、支払総額も増加します。
よって、万が一病気や退職など、一家の稼ぎ頭に不測の事態が起こった場合、住宅ローンが払い続けられなくなるリスクが非常に高くなり危険です。これに対して、頭金を多く支払うことで、借入額が少額にできます。住宅ローンの額が少なければ、月々の返済額を軽減できるとともに、返済不能になるリスクがある期間も短縮できます。
ただし、多額の頭金を用意することにはデメリットがあることも注意しておかなければなりません。たとえば、住宅ローン控除が少なくなることや、多額の頭金を支払ったことによる生活資金の枯渇です。
そのため、頭金の金額を決める際には、頭金の性質を理解し、慎重に考えなければなりません。頭金を考えるときには、相場を知っておくことが重要です。
頭金の金額は、注文住宅の場合は、建築費用の10%といわれています。よって、3,000万円の住宅の場合は300万円が理想です。以上のように、頭金を支払うことのメリットを重視し、一般的には支払うことが推奨されます。その場合は相場を理解し、適切な額を頭金として支払うことが重要です。
頭金なしでも注文住宅は建てられる?頭金不要の住宅建築オプション
頭金を用意することは理想的ですが、相場である10%も用意できない方も多いでしょう。実は、自己資金が少なくても、問題なく注文住宅を購入することが可能です。頭金がなくても、購入費用をすべて住宅ローンでまかない、住宅を手に入れられるのです。
ただし、頭金なしでの注文住宅購入はリスクが高いため、注意すべきポイントを考慮し、戦略的に動かなければなりません。まず、返済不能になるリスクが高い状態であることを理解し、早めの返済を心がけることです。頭金なしの場合、全額を住宅ローンで支払うため、借入額が高くなります。
これにより、金利も上昇し、返済不能のリスクが高まります。したがって、高齢になっても支払いが続き、完済が難しくなる可能性が高いため、繰り上げ返済などの方法を活用し、早期の返済を目指すことが重要です。
さらに、まとまった資金を確保しておく必要があります。住宅の購入には建設費用以外にも諸費用がかかります。諸費用は、建設費用の10%ほどになるのが一般的です。たとえば、4,000万円かかる家の場合、400万円以上を準備しておく必要があります。
また、頭金以外の生活費も3か月から6か月分確保しておくことが重要です。つまり、頭金なしで4,000万円の注文住宅を建築しようとする場合、諸費用400万円と生活費100万円の500万円を残しておくことが求められます。
以上のように、対策次第では頭金なしでも住宅を建てられますが、リスクを許容できるように、資金を貯蓄しておくことが重要です。
まとめ
注文住宅購入における頭金の必要性を紹介しました。頭金の支払いには、住宅ローン額の減少により、返済負担が少なくなるという大きなメリットがあります。用意が難しい場合は、頭金なしのプランも存在しますが、大きなリスクがともなうため、慎重な計画と生活費などの資金管理が不可欠です。
自分の状況に合わせて適切に選択しましょう。住宅建設は多額の資金を必要とする一大イベントです。しっかりとした計画を立てて、理想の住まいを手に入れましょう。