床暖房は光熱費がかかる?正しい選び方や注意点などを解説!

公開日:2025/01/15
床暖房は光熱費がかかる?正しい選び方や注意点などを解説!

床暖房は寒い季節に快適な暖を提供してくれますが、光熱費が気になる方も多いでしょう。この記事では、床暖房の種類ごとの光熱費の違いや、効率よく使うための選び方、そして注意すべきポイントについてくわしく解説します。床暖房の導入を検討している方の参考になれば幸いです。

床暖房は温水式床暖房・電気式床暖房のおもに2種類

床暖房は、床下からの熱を利用して室内を暖めるシステムで、寒冷地や快適な住環境を求める注文住宅などで人気を集めています。

床暖房にはおもに温水式床暖房と電気式床暖房の2種類があります。それぞれの特徴やメリット、デメリットを把握することで、自宅の環境に最適な床暖房を選択できます。

温水式床暖房の特徴

温水式床暖房は、床下に設置されたパイプ内を温水が循環して床を暖める仕組みです。

熱源としては、ガス給湯器、灯油ボイラー、ヒートポンプの3つが一般的に使用されています。とくにヒートポンプは、自然エネルギーを活用して湯を沸かすため、環境負荷が低く、ランニングコストが安く抑えられます。温水式床暖房の最大のメリットは、エネルギー効率のよさです。

ひとつの熱源で複数の部屋を均等に暖められるうえ、温度のムラが少ないため、室内全体が快適に保たれます。また、長期的には電気式と比べて光熱費を抑えられるため、コストパフォーマンスにすぐれています。

一方で、初期導入費用が高い点や、部分的な設置には向かない点がデメリットです。さらに、不凍液の定期的な交換やメンテナンスが必要になる場合があるため、とくに寒冷地ではその手間と費用も考慮する必要があります。

電気式床暖房の特徴

電気式床暖房は、電気が通った発熱線や発熱体を使って床を暖める方式です。

電熱線式、蓄熱式、PTCヒーター式などのタイプがあり、各方式で特徴が異なります。たとえば蓄熱式は、夜間の安い電力を使って蓄熱材に熱をため、日中に放出する効率的な使い方が可能です。電気式の最大のメリットは、導入コストが温水式に比べて低い点です。

また、部分的な設置が容易で、リフォームや小規模な部屋への導入にも向いています。しかし、電気使用量が多くなるため、ランニングコストが高くなりやすく、とくに電気料金が高い地域では注意が必要です。

また、部屋全体を均一に暖めることが難しく、床全体が暖まるまでに時間がかかる場合もあります。

床暖房のメリット・デメリット

新築時に床暖房の導入を検討している方も多いでしょう。

快適さとコストのバランスを考慮するため、床暖房のメリットとデメリットの把握は重要です。

床暖房のメリット

部屋を均一に暖める床暖房は、床から直接暖めるため、足元からの冷えを感じにくくなります。

また、風が出ないため、温風を出す暖房機器特有の乾燥や風による不快感がなく、健康的です。設備の寿命が長く、掃除が簡単な点も、とくに子供のいる家庭にとって安心材料となります。エアコンとの併用による効果的な暖房も、冬場の寒さ対策に有効です。

床暖房のデメリット

床暖房のデメリットとして、電気代がかかる点が挙げられます。

エアコンとの併用で効率が上がるとはいえ、暖房費は増加する可能性があります。次に、導入コストの高さがネックです。新築時に設置すると数十万円の費用がかかり、後から導入する場合はさらに高額な工事が必要です。

また、機械である以上、故障のリスクがあり、とくに電気式の場合は修理が大掛かりになるケースがあります。メンテナンスの手間や暖まるまで時間がかかる点も見逃せません。寒い冬に床暖房だけでは即座に暖まらないため、事前の対策やエアコンとの併用が求められます。

床暖房の正しい選び方とは

床からじんわりと暖めてくれる床暖房は、家族全員が過ごしやすい空間を提供します。

しかし、床暖房を選ぶ際には、どのような点に着目すべきなのでしょうか?ここでは、床暖房を選ぶ際の3つの重要なポイントをご紹介します。

吹き抜けや高天井でも快適に過ごせるか

吹き抜けや高天井は、開放的で明るい空間を提供しますが、同時に空調効率が落ちやすいデメリットもあります。

大空間には床暖房の導入がおすすめです。床からの熱が自然に部屋全体に広がり、エアコンと比べて乾燥を防ぎやすいメリットがあります。とくにリビングのように家族が集まる場所であれば、温度のムラなく心地よい暖かさを提供してくれるでしょう。

ただし、吹き抜けや高天井の空間では床暖房だけでは暖房効率が不十分な可能性もあります。エアコンとの併用や断熱性能を高める工夫で、冬場の寒さを快適に乗り越えられます。家全体の空調計画を適切に検討することが大切です。

太陽光パネルとの併用で光熱費を抑える

床暖房を導入する際、ランニングコストが気になる方も多いでしょう。

そこで、太陽光パネルの導入を検討するのもひとつの手です。太陽光発電の利用により、昼間の電気代を抑え、ガス式の床暖房よりもコストパフォーマンスを向上させられます。

とくに太陽光パネルと蓄電池を組み合わせ、夜間の安価な電力料金プランを活用すると、夜間の暖房費用も抑えられ、省エネ効果がさらに高まります。初期投資がかかる床暖房は、長期的な光熱費削減を考慮して計画を立てることがポイントです。

ガス床暖房の割引プランを活用する

ガス式の床暖房を検討している方は、ガス会社が提供する割引プランにも注目しましょう。

多くのガス会社では、床暖房の使用を前提としたガス料金の割引プランを提供しています。ランニングコストを抑えられ、年間を通じてお得に床暖房を利用できます。プラン内容や適用条件はガス会社ごとに異なるため、各社の料金プランを比較検討し、もっとも適したものを選ぶことが重要です。

まとめ

床暖房には、ランニングコストが安く、広い範囲を効率的に暖める温水式床暖房と、導入費用が安く、部分的な設置に適した電気式床暖房の2種類があります。それぞれの特徴を理解し、自宅の条件やライフスタイルに合った床暖房を選ぶことで、快適で効率的な暖房環境を手に入れられます。また、床暖房は快適さを提供しますが、コストやメンテナンスへの考慮が必要です。新築時に導入するかどうかは、予算とライフスタイルに応じて慎重に判断しましょう。

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